「相手の事を理解たいけど、なかなか他人はわからない。」
そんな言葉をたまに聞きます。
でも、理解しようとしないと相手を理解するということは、
ほど遠くなってしまう…。
どうしたら理解できるんだろう?
理解できないまでも相手に近づくことができるんだろう?
そんな気持ちを悶々と抱えた時に、
役に立つのこのチャンクダウンというスキルです。
チャンクとは情報のひとまとまりのこと。
そう、聞きなれないチャンクという言葉。
これが相手を理解する上で役に立ちます。
チャンク=情報の一つのまとまりであり、情報のひとかたまり。
と訳されます。
人は情報や状況を認識する時に、その情報や状況を一つのかたまりとして認識します。
例えば、犬は色んな犬種がいますが、僕たちは大体どれをみても犬ってわかります。
それは犬という情報を”一つのかたまり”として捉えているからです。
これをのひと固まりをチャンクといいます。
また、この犬をより大きな目で見ていくと(抽象的に)、生き物になります。
かなり大きな枠ですが、生き物ですよね。
このように、一つのまとまりをより抽象的に捉えることをチャンクアップといいます。
犬をより小さい目で見ていくと、雄と雌という性別があります。
そして、血統書付き、雑種などのそれぞれ具体的に捉えていくことができます。
このように一つの塊を具体的にしていくことをチャンクダウンといいます。
これが話を聞く時に大切になってきます。
チャンクダウンすることで、誤解が少なくなる。
人の話が理解できない時は、このチャンク(情報のひとかたまり)が、
大きすぎてわからないという時が多くあります。
例
相手「やっぱり人生、こうふわっとしてて自由でなきゃ!」
あなた「そうだよな自由って大事だよね。」
相手「そう、自由で生き生きしてさ、軽やかに過ごしたいじゃない。」
あなた(ふわっと?軽やかに過ごすって?)
ちょっと大袈裟ですが、こんなようにかなり”抽象的(チャンクが大きい)”な人っています。
そう、長嶋監督みたいな方ですね!
「違うんだよ!こう、腰をもっとぐぐっと!してこう、どん!だよ!」みたいな(笑)
抽象的すぎてわかりませんよね。
僕たちが相手をなかなか理解出来ない一つの理由は、
このチャンクが大きいまま会話が進んでしまったりするからです。
(もちろん他にも要因はありますが)
そこで大事になってくるのが、それをより具体的にすること。
つまりチャンクを下げること。チャンクダウンです。
これが大切になってきます。
先の例だと、
「ふわっとしてて自由に」という言葉が抽象的すぎてわかりませんから、
「ねえ、ふわっとして自由って”具体的に”どんなこと?」
「それでさ、ふわっと自由ってどんなの事がもうちょっと詳しく教えて?」
といったように、具体的に聞いていきます。
すると、
「そうだなふわっとっていうのは、こう雲のようにふわふわしていて縛られない心を持ち、
自由っていうのは、自分の好きな時に、仕事ができること。」
と教えてくれるとします。
かなり具体的になりましたね。
そう、チャンクダウンをしていくと、相手がどんなことを具体的に考えているのかがわかります。
しかし、僕たちは、何となく分かったつもりになって、チャンクダウンして聞かないこともあります。
”悲しい”っていう言葉も、”嬉しい”っていう言葉も一つのチャンクです。
それをひも解かずに、自分の悲しみや、嬉しさなどと照らし合わせて、
スルーしてしまいがちです。
そうではなくて、ちょっと具体的に(チャンクダウン)聞いてみること。
それが相手を理解する上での一歩となります。
是非試してみて下さいね。
そしてこのチャンクですが、
人が物事を捉える時に、より具体的に物事を捉える傾向があるのか、
それとも、より抽象的に捉える傾向があるのかという、傾向性でもあります。
そのお話はまた次回に。
