初めてのフォーカシングを学ぶ方へ

あなたはフォーカシングという言葉を聞いたことがありますか?

フォーカシングとは、来談者中心療法というカウンセリングを体系化させたカール・ロジャースという方の弟子である、

ジェンドリンという方が、来談者中心療法から発展させて作った心理療法の技法です。

 

ジェンドリンは、カウンセリングがうまくいく人は、

カウンセリングの最中に

「なんかこう…、なんていうかその…。」

といったように、声にならない声を言葉にしようとしており、

その声にならないなんとなくの感覚と向き合い、

言語化していことに気づきました。

 

なんかこうイライラではないけれど、

なんだろうな…。

 

といったような気持としてはっきりとは感じられないけれど、

意識を向ければ感じられる未分化な感情の流れを、

「体験過程」と呼び、

その意識を向けた際に感じられる

”なんとなく感じる気になる感じ”のことをフェストセンスと呼びました。

 

フォーカシングとは、このフェルトセンスと丁寧に対話をし、

寄り添う過程であり、寄り添うために必要なこと教えてくれます。

フォーカシングで期待される効果

このフェルトセンスと対話をし、感じていく過程で次のようなことが起こることがあります。

・自分の本当に気持ちに気づく

・自分の気持ちを受け入れられるようになる。

・自分で自分の心のケアができるようになる。

・自分への理解が深まる。

・心の整理ができる。

・感覚に意識を傾けるので、感受性が高まる。

・共感的に聞く力が身につく。

という効果があると一般的に言われています。

”一般的に”という言葉を付け加えたのは、

フォーカシングをしてみた結果として得られるものは人それぞれの為、これが得られます!と限定するよりも、あなた自身が体験してみて得られるものを大切にしたいからです。

さて、では具体的にフォーカシングでは、どのようにフェルトセンスを感じ、寄り添っていくのかをご説明していこうと思いますが、その前にフォーカシングは様々な用語がありますので、その説明を先にさせて頂きますね。

フォーカシングの用語集

フォーカサー

フォーカシングをする人のことを指します。
※カウンセリングで言えば、クライアントのことで、自分の気持ちにフォーカス(焦点を当てる)することからこのように呼ばれています。

リスナー

フォーカサーの隣で、一緒に聴き役になる人のことです。
※カウンセリングで言えば、カウンセラーのことを指しますが、フォーカシングにおいては、あくまで聴かせて頂く立場の為、リスナー(聴く人)となっています。

体験過程

人が今この瞬間にも感じている感情の流れのことです。
言葉やイメージなど形にすることがまだ出来ない、明確に例えば怒りだとか、悲しみだと切り分けて感じる事が出来ない感情の流れで、本人が望めばいつでも内面に触れることができるものとされています。

ジェンドリンさんは、一般的な「体験」と切り分ける為にこの用語を使っています。

フェルトセンス

体験過程に意識を傾けた時に感じる「何となく感じる気になる感じ」のことです。

例:「なんか胸の辺りが苦しいというか、重いというか…。」

フォーカシングでは、このフェルトセンスに触れ、象徴化といって、そのフェルトセンスに言葉やイメージや体感覚を与えることによって、彫刻のように外面を削っていき、形を作っていくことしていきます。

ハンドル

フェルトセンスに対して象徴化していく過程のことを指します。

例えば、「胸の辺りが重いというか、こう…、ずっしりくる感じ…。」といったように、フェルトセンスを言語化したり、イメージとして表したりする過程で、フェルトセンスを表すのにそれでしっくりくるかの整合性をとる過程のことです。

フォーカシングの手順

用語の説明もした所でいよいよ具体的な手順に入りたいと思います。

フォーカシングは、フォーカサーとリスナーの二人で、何となくの感覚を丁寧に感じ、自分の気持ちに寄り添っていく過程です。

実際のカウンセリングでは、二人で行いますが、このフォーカシングは一人でもできることがとてもいい点です。

このお教室でも一人で出来るセルフ・フォーカシング講座を行っていますが、なかなか来れないという方もいらっしゃるかと思いますので、その手順をご紹介させて頂きます。

少し長くなりますので、別のページでご紹介させて頂きます。

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フォーカシング講座のご案内。

このお教室では、全4回(第2・第3土曜日PM 開催)のフォーカシング講座を行っており、

主にセルフケア、つまり自分に対してフォーカシングを行うことに焦点を当ています。

というのも、こういうセラピーを学んでいくにも体験学習がまずは大切だからです。

 

自分で体験してみて初めて気づくことや得られることは、多いものです。

そして、何より自分の苦しみや悲しみ・喜びといったように、普段なんとなく感じている気持ちに対して、

いつもより丁寧に寄り添ってみること。

いつもより丁寧に感じてみること。

いつもより丁寧に耳を傾けてみること。

それは、人生においてかけがえのない時間です。

 

私たちは、忙しい毎日を日々生きていますから、

なかなか自分といる時間を持つことが出来ません。

 

だからこそ、こういった「自分の為の時間」や、「自分といる時間」が何よりも大切だと私たちは感じています。

あなたが忙しく、一生懸命に生きているその大切な日々の中で、自分といられますように。

そして、自分に気づく時間が少しでも増えていきますように。

 

そんな願いを込めて講座を行っています。

あなたに出会える日が来ることを楽しみにしています。